親が亡くなった後の手続きとは?まず何をするか、やることの順番を解説
親御さんが亡くなられたとき、精神的なショックと同時にこの後どのように手続きを進めればよいのかという漠然とした不安が迫ってくる方が多いと思います。
まず何をすればよいのかというのは自分で調べ進めていかなくてはなりません。
今回は親御さんが亡くなられたときの手続きについて順番に解説していきたいと思います。
ご家族が亡くなられたときには「家族が亡くなったらまず何をする?〜葬儀・手続き・相続までの基本的な流れ〜」の記事も役立つと思いますので、あわせてご参照ください。
親が亡くなった直後にまず何をするべきか
親が亡くなった直後に大切なのは、すべてを一人で抱え込まず、必要な連絡と確認を一つずつ進めることです。
亡くなられた場所が病院なのか、自宅なのか、施設なのかによって最初の対応は少し変わりますが、共通して必要になるのは、死亡の確認、家族への連絡、葬儀社への相談、死亡診断書の受け取りです。
気持ちが追いつかない中で手続きを進めるのは大変ですが、葬儀の日程や火葬の手配にも関わるため、早めに動く必要があります。
親が亡くなった後の手続きは、慌てて完璧に進めるよりも、今必要なことと後日でよいことを分けて考えることが大切です。
安楽院でもご相談を受ける中で、「何から始めればよいか分からない」というお声を多く伺います。
そのため、まずは身近な家族と葬儀社に連絡し、現在の状況を共有することから始めると安心です。
葬儀までの流れは「安楽院が解説 初めてでも安心「葬式までの流れ」」にも記載していますのであわせて読んでみて下さい。
死亡確認後に行う家族・親族への連絡
死亡が確認されたら、まずは近い家族や親族へ連絡します。
このとき、すべての親族に一斉に細かい説明をする必要はありません。
最初は、配偶者、子ども、兄弟姉妹など、葬儀の日程や方針を一緒に決める立場の方へ優先して連絡しましょう。
伝える内容は、亡くなった事実、亡くなった場所、現在の安置先、今後葬儀社へ相談する予定があるかどうかなどです。
気持ちが動揺していると、同じ説明を何度も繰り返すだけで大きな負担になります。
家族の中で連絡係を決め、親族や関係者への連絡を分担すると落ち着いて進めやすくなります。
訃報の連絡は早さも大切ですが、葬儀日程が未定の場合は「詳細は決まり次第連絡します」と伝えるだけでも問題ありません。
無理にその場ですべてを決めようとしないことが、後の混乱を防ぐことにつながります。
葬儀社への連絡と葬儀日程の確認
家族への連絡と並行して、葬儀社への連絡も必要になります。
病院で亡くなられた場合、長時間そのまま安置できないこともあるため、搬送先や安置場所を決める必要があります。
自宅に戻すのか、葬儀社の安置施設を利用するのかは、家族の希望や住宅事情によって変わります。
葬儀社へ連絡する際は、故人の氏名、亡くなられた場所、現在の状況、希望する安置先、宗教者の有無などを分かる範囲で伝えます。
葬儀日程は、家族の都合だけでなく、火葬場の空き状況や寺院など宗教者の予定にも左右されます。
安楽院でご相談を受ける際にも、まず火葬場と式場の空き状況を確認し、ご家族の希望に近い形で日程を整えていきます。
葬儀は急いで決めるものに見えますが、故人らしさや家族の気持ちを反映するためには、相談できる相手を早めに持つことが重要です。
死亡診断書・死亡届の準備
死亡診断書は、死亡後の手続きに欠かせない重要な書類です。
病院で亡くなられた場合は医師が死亡診断書を作成し、自宅などで亡くなられた場合も医師による確認が必要になります。
死亡診断書は死亡届と一体になっていることが多く、市役所への提出や火葬許可証の取得に使われます。
ここで注意したいのは、原本を提出すると手元に残らない場合があるため、必要に応じてコピーを取っておくことです。
後日、保険金請求や各種手続きで死亡を証明する書類が必要になることがあります。
すぐに使わないように思えても、書類の控えを残しておくと後の確認がスムーズです。
親が亡くなった直後は、感情面の負担が大きい時期だからこそ、書類は受け取った段階で封筒にまとめ、家族で保管場所を共有しておくと安心です。
死亡届の提出や市役所での手続きについては、葬儀社が流れを案内できる場合もあるため、不明点は早めに確認しておきましょう。
親が亡くなった後に市役所で行う主な手続き
親が亡くなった後の市役所での手続きは、死亡の事実を届け出るだけで終わるものではありません。
死亡届の提出をきっかけに、火葬許可証の受け取り、健康保険証や介護保険証の返却、世帯主変更の確認など、暮らしに関わる手続きが順番に発生します。
特に親御さんと同居していた場合や、親御さんが世帯主だった場合は、残された家族の生活にも関わるため、早めに確認しておくことが大切です。
安楽院でご相談を受ける中でも、「葬儀のことだけで頭がいっぱいで、市役所の手続きまで考えられなかった」というお声を伺うことがあります。
親が亡くなった後の手続きは、葬儀と行政手続きを切り離して考えるのではなく、家族の生活を整えるための流れとして捉えることが大切です。
また、終活や事前相談ができているご家庭では、保険証の保管場所や世帯の状況が共有されているため、手続きの負担が軽くなる傾向があります。
元気なうちに情報を家族で共有しておくことは、残される家族への大きな思いやりにもなります。
死亡届の提出と火葬許可証の受け取り
死亡届は、親御さんが亡くなった後に行う重要な手続きの一つです。
死亡診断書と一体になっている書類を市役所へ提出し、受理されることで火葬許可証が交付されます。
この火葬許可証がないと火葬を行うことができないため、葬儀の日程を進めるうえでも欠かせない書類です。
提出先は、亡くなられた方の本籍地、届出人の所在地、死亡した場所の市区町村などが一般的ですが、自治体によって確認事項が異なる場合があります。
葬儀社が提出を代行するケースもあるため、慌てて一人で市役所へ行こうとせず、まずは葬儀社に相談すると安心です。
死亡届と火葬許可証は、親が亡くなった直後の手続きの中でも葬儀の進行に直接関わるため、早い段階で確認しておく必要があります。
安楽院でも、ご家族が不安を抱えたまま書類を準備しなくて済むよう、必要な流れを一つずつご案内しています。
健康保険・介護保険・世帯主変更などの手続き
市役所では、死亡届以外にも健康保険や介護保険に関する手続きが必要になることがあります。
親御さんが国民健康保険に加入していた場合は保険証の返却や資格喪失の手続きが必要となり、後期高齢者医療制度の対象だった場合も同様に確認が必要です。
また、介護保険証を持っていた方は、介護保険に関する届出や保険証の返却も行います。
親御さんが世帯主だった場合には、残された世帯員の状況によって世帯主変更の手続きが必要になることもあります。
こうした手続きは、普段あまり意識する機会がないため、窓口で初めて知る方も多いものです。
健康保険や介護保険の手続きは、故人のためだけでなく、残された家族の生活を正しく引き継ぐために必要な手続きです。
一例として、保険証や介護保険証の保管場所が家族に共有されていないと、探すだけで時間がかかってしまいます。
終活や生前整理は特別な人だけのものではなく、こうした日常の情報を家族に残すためにも大切です。
市役所で確認しておきたい必要書類
市役所での手続きをスムーズに進めるためには、必要書類を事前に確認しておくことが大切です。
死亡届や死亡診断書のほか、届出人の本人確認書類、印鑑、故人の健康保険証、介護保険証、後期高齢者医療被保険者証などが必要になる場合があります。
ただし、必要なものは自治体や故人の加入制度、世帯の状況によって変わるため、窓口へ行く前に市役所へ確認しておくと安心です。
安楽院でご相談を受ける際にも、手続きに関する不安を抱えるご家族には、書類を一つの袋やファイルにまとめて持参することをおすすめしています。
親が亡くなった後は、書類を探す時間も精神的な負担になるため、元気なうちに保管場所を共有しておくことが家族を助ける準備になります。
病気や事故によって、本人が説明できなくなる日は突然訪れることがあります。
だからこそ、終活や事前相談は「いつか」ではなく、判断できる今だからこそ始められる備えだといえます。
年金や公共料金など、忘れずに進めたい手続き
親が亡くなった後の手続きでは、死亡届や火葬許可証の準備に意識が向きやすい一方で、年金や公共料金、銀行口座、保険関係の確認が後回しになることがあります。
しかし、これらは故人の生活を整理し、残された家族が今後の支払い状況や財産関係を把握するために欠かせない手続きです。
特に一人暮らしの親御さんの場合、電気や水道、携帯電話、新聞、インターネットなど、毎月引き落とされていた契約が複数残っていることもあります。
安楽院でご家族のお話を伺っていると、「通帳を見て初めて契約に気づいた」「スマートフォンの暗証番号が分からず連絡先を確認できなかった」という声もあります。
親が亡くなった後の手続きは、亡くなった事実を届け出るだけでなく、親御さんが日々どのように暮らしていたのかを一つずつ引き継ぐ作業でもあります。
だからこそ、元気なうちに契約先や保管書類を家族と共有しておくことは、残される家族への大切な備えになります。
年金受給停止の手続きと未支給年金の確認
親御さんが年金を受給していた場合、亡くなった後には年金受給停止の手続きが必要になります。
手続きをしないまま年金が支給され続けると、後日返還が必要になることがあるため、年金事務所や年金相談センターなどへ確認しておくと安心です。
また、年金は後払いの仕組みで支給されるため、亡くなった時期によっては、まだ受け取っていない年金が残っている場合があります。
これが未支給年金で、一定の条件を満たす遺族が請求できることがあります。
手続きには、年金証書、戸籍関係の書類、故人との関係が分かる書類、振込先口座などが必要になることがあるため、早めに確認しておきましょう。
年金の手続きは期限や必要書類が関わるため、葬儀後に落ち着いてからでよいと考えすぎず、早い段階で相談先だけでも把握しておくことが大切です。
事前に年金証書の保管場所が分かっているだけでも、家族の負担は大きく変わります。
電気・ガス・水道・携帯電話などの名義変更や解約
親御さんが暮らしていた住まいを今後どうするかによって、公共料金の手続きも変わります。
家族が住み続ける場合は名義変更が必要になり、空き家になる場合は電気、ガス、水道をすぐに止めるのではなく、片付けや遺品整理に必要な期間を考えて判断することが大切です。
例えば、冷蔵庫の整理や室内の確認、清掃を行う間は電気や水道を使う場面があります。
慌てて解約してしまうと、かえって作業が進めづらくなることもあります。
また、携帯電話は家族や知人との連絡履歴、各種サービスの認証に関わっていることがあるため、すぐに解約する前に確認が必要です。
公共料金や携帯電話の手続きは、単なる解約作業ではなく、親御さんの生活の記録を整理するための大切な確認でもあります。
元気なうちに契約先を紙やノートにまとめておくことは、突然の別れの後に家族が迷わないための現実的な終活です。
銀行口座や保険関係の確認
銀行口座や保険関係は、親が亡くなった後の手続きの中でも慎重に進めたい項目です。
金融機関が死亡の事実を把握すると、口座が凍結され、預貯金の引き出しや引き落としができなくなることがあります。
そのため、通帳やキャッシュカードを見つけた場合でも、安易にお金を動かすのではなく、相続手続きの流れを金融機関へ確認することが大切です。
また、生命保険や医療保険に加入していた場合は、保険証券や契約内容を確認し、受取人や請求方法を調べる必要があります。
安楽院でご家族とお話ししていると、保険証券が古い封筒に入ったまま見つかったり、本人しか契約内容を把握していなかったりするケースもあります。
銀行口座や保険の情報は、本人が元気で判断できるうちに整理しておかなければ、家族が探し出すこと自体に大きな時間と心労がかかります。
終活や生前整理は、死後の準備というより、家族が困らないように生活の大切な情報を引き継ぐ行動だと考えると、今から取り組む意味が見えてきます。
親が亡くなった後のやることを順番に整理するポイント
親が亡くなった後の手続きは、死亡届や火葬許可証のように葬儀前に必要なものもあれば、年金、保険、銀行口座、公共料金のように葬儀後に確認していくものもあります。
どれも大切な手続きですが、すべてを一度に終わらせようとすると、確認漏れや家族間の行き違いが起こりやすくなります。
安楽院でご相談を受ける中でも、葬儀の日程を決めながら、市役所や年金、相続のことまで考えようとして疲れ切ってしまうご家族は少なくありません。
親が亡くなった後のやることは、急ぐものから順番に整理し、家族だけで抱え込まないことが大切です。
特に、親御さんがどのような契約をしていたのか、どこに大切な書類を保管していたのかが分からない場合、手続きそのものよりも探す時間に追われてしまいます。
だからこそ、元気なうちに終活や生前整理をしておくことは、残される家族の不安を減らす現実的な備えになります。
葬儀のポイントについては「葬儀の準備はいつから始める? 安心して葬儀を進めるためのポイントを解説」もご参照ください。
葬儀前・葬儀後で分けて考える
親が亡くなった直後は、まず葬儀前に必要なことを優先して考えると整理しやすくなります。
家族や親族への連絡、葬儀社への相談、死亡診断書の確認、死亡届の提出、火葬許可証の受け取りなどは、葬儀を進めるために早めの対応が必要です。
一方で、公共料金の名義変更や解約、保険内容の確認、相続に関わる書類の整理などは、葬儀後に落ち着いて確認することもできます。
例えば、葬儀前に携帯電話をすぐ解約してしまうと、親御さんの連絡先や認証情報が確認できなくなることもあります。
葬儀前に必要な手続きと、葬儀後に進める手続きを分けることで、今やるべきことが見えやすくなります。
慌ててすべてを終わらせようとせず、家族で役割を分けながら進めることが、後悔の少ない対応につながります。
葬儀後の流れについては「葬儀後の手続きと流れ 葬儀後当時や1周忌まで安楽院がサポート」にも記載しています。
手続きの期限があるものから優先する
親が亡くなった後の手続きには、期限が関わるものがあります。
死亡届は火葬許可証の取得にも関係するため早い段階で確認が必要ですし、年金の受給停止や未支給年金の請求、健康保険や介護保険に関する届出なども、後回しにしすぎると返還や追加書類の準備が必要になる場合があります。
期限がある手続きは、内容を詳しく理解してから動くよりも、まず相談先を確認することが大切です。
市役所、年金事務所、金融機関、保険会社など、手続きごとに窓口が異なるため、家族の中で「誰がどこに確認したか」を共有しておくと混乱を防げます。
期限のある手続きから順番に進めることで、親が亡くなった後の不安を一つずつ減らすことができます。
書類の保管場所や契約先が生前に共有されていれば、こうした確認はよりスムーズになります。
不安な場合は葬儀社や専門家に相談する
親が亡くなった後の手続きは、家族だけで判断しようとすると不安が大きくなりがちです。
葬儀に関することは葬儀社へ、市役所での届出は自治体窓口へ、年金は年金事務所へ、相続や不動産に関わることは専門家へ相談するなど、内容に応じて頼れる先を分けて考えると安心です。
安楽院でも、ご葬儀の流れだけでなく、葬儀後にご家族がどのような手続きで迷いやすいかを踏まえながら、必要な確認事項をご案内しています。
実際に、事前相談をされていたご家族は、万が一のときに連絡先や希望が分かっているため、落ち着いて判断できることがあります。
終活や事前相談は、亡くなった後のためだけではなく、元気で判断できる今だからこそ家族に想いを伝えられる機会です。
病気や事故で相談できなくなる可能性は誰にでもあります。
だからこそ、不安を先送りにせず、できる準備から始めることが家族への思いやりになります。
親が亡くなった後の手続きとは?まず何をするか、やることの順番を解説のまとめ
親が亡くなった後は、死亡確認後の連絡や葬儀社への相談、市役所での死亡届、年金や公共料金、銀行口座や保険関係の確認など、多くの手続きが必要になります。
大切なのは、すべてを一度に進めようとせず、葬儀前に必要なことと葬儀後に確認することを分け、期限のあるものから順番に整理することです。
親が亡くなった後の手続きは、家族だけで抱え込まず、葬儀社や専門窓口に相談しながら進めることで負担を減らせます。
また、元気なうちの終活や事前相談は、残される家族を支える大切な準備になります。
関連記事:葬儀屋に連絡するタイミングは早めがおすすめ 事前相談と対応の流れ 葬儀の基本的な流れと喪主・親族がすること もしもの時に慌てないために~逝去から葬儀までの流れと準備~ 葬儀の流れを知ろう 一般葬・家族葬・一日葬・直葬の違い 遺品整理の始め方と注意点 家族で確認したい準備・費用・業者選び